『新しい算数3上教師用指導書』。東京書籍。2011年。
研究編144-5頁。
a ÷ a = 1, 0 ÷ a = 0, a ÷ 1 = aの計算
(……)これらの計算と関連して、中にはa ÷ 0 = 0、0 ÷ 0 = 0など「÷0」の計算も連想する児童もいる。0でわることはできず、商が存在しないということの意味は第3学年では理解しにくいが、a ÷ 0、0 ÷ 0の除法は存在しないことを、児童から話題が出たときには、はっきりと指導しておきたい。
研究編76頁 [総説 > 算数科における思考力・表現力の育成 > (3) 『新しい算数』における図解の系統と解説 > 加減法について > 第1学年 > 操作活動]。
最初に、金魚とブロック(半具体物)を1対1対応させ、場面と同じ数だけブロックを並べる。次に問題文が示す操作と同じ操作をブロックを用いて行い、答えの数と一致するブロックが示される。この際、合併の操作では両手を使い、増加の操作では片方の手でそれぞれの数のブロックを寄せたい。
指導編59頁、教科書31頁。
第4・5時(等分除と包含除をそれぞれ導入)の学習感想例がある。
・この問題(引用者註:包含除)はわり算ではないと思っていたけれど、これもわり算でできることが分かりました。
・わり算には、2つの意味があることが分かりました。これからいろいろなところで使えそうです。
以下略
教科書33頁で「包含除と等分除の統合」を行う。
教科書34頁(「0や1のわり算」を教えるが0が法になるものは扱わず、指導編にも記述がない)。
具体的な場面に基づいて、「1つもない」=「分けられない」=「答えは0」であることを説明する。
余談ながら、東京書籍の指導書は、指導編だけを購入することが可能だと研究編の見返しに書いてあった。
『わくわく算数3上指導書. 第2部(詳説)』。新興出版社啓林館。2011年。
別冊 1 指導資料集48頁。
p.21-2
0÷4の計算の仕方については、□を使ったかけ算の式(4×□=0)をかかせ、「4にどんな数をかけると答えは0になるか」を問いかけ、□が0であることをみつけて、0÷4=0であることを理解できるようにする。
なお、0 ÷ 0やa ÷ 0といった型については取り上げる必要はない。
教科書本文は黒木玄氏のtweetを参照のこと。
https://twitter.com/genkuroki/status/272603939273310209
別冊 1 指導資料集100頁。
余りのあるわり算では、答えは「商と余り」である。これを等式にあらわすと
(わる数) × (商) + (余り) = (わられる数)
となる。しかし、「商」という用語は第4学年で指導することになっており、商にかわる適当なことばがないので、実際の問題の数量に即して、「1ふくろ分の数5個にふくろの数の4をかけて、あまりの3こをたすと、全体の数23こになる」という表現で表し、23÷5=4あまり3 という式から、
5 × 4 + 3 = 23 ・・・・・・(1)
(1ふくろ分の数) (ふくろの数) (余り) (全体の数)
という等式を導いている。
別冊 1 指導資料集161頁。
0を被除数とする除法の授業の展開例。色紙を4人に同じ枚数配る計算を考える。8枚、4枚、0枚で。「児童の活動と反応」という欄からの引用。
・0枚だと分けられない。
・0枚だと分けられないので式にできない(引用者註:8枚、4枚の場合は式を作れるという意味)。
話し合いによって、4 × □ = 8のように4 × □ = 0を考えれば、0 ÷ 4の答えが出せることを見つけさせている。
書式の凡例
・下線部は書名、ページ数、章立てなどによって引用箇所をできるだけ正確に特定する。
・太字部はサブタイトルまたは小見出し。
・黄色の背景部は引用者によるコメント。